R22 燃料系統

R22
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R22 燃料系統|タンク構成・燃料供給・残量確認

✈ 学科・口述試験対策 📖 読了約8分
📋 この記事でわかること
  • R22燃料タンクの総容量・使用可能量・使用不能量の数値
  • タンクからキャブレターまでの燃料供給経路
  • 使用可能な燃料の種類と絶対禁止の燃料(JET-A等)
  • 飛行前サンプ検査の目的・方法・水が検出された場合の対処
  • 口述試験で問われやすいポイントと模範回答

「R22の燃料タンク容量は?」「使用できる燃料の種類は?」——口述試験でこれらは定番問いだ。数値の暗記だけでなく、燃料供給経路・サンプ検査の方法・JET-A誤給油の危険性まで正確に説明できるようにしておこう。

✓ この記事が役立つ人
  • R22の口述・学科試験を控えている訓練生
  • 燃料容量の数値と供給経路を整理したい方
  • 飛行前サンプ検査の手順をきちんと説明できるようにしたい方
⚠ こんな方は先に基礎を
  • R22の機体概要・諸元をまだ学んでいない方
  • エンジン系統の基本を把握していない方

✈ 「R22 機体概要・諸元・特徴」を読む →

01R22燃料系統の全体像

燃料系統の構成
R22の燃料系統は、機体前方下部に配置された単一の燃料タンクから、燃料コック→燃料フィルター→エンジン駆動燃料ポンプ→キャブレターという経路でエンジンに燃料を供給するシンプルな重力・ポンプ複合式のシステムです。

R22の燃料系統はシンプルな設計を特徴としており、単一タンク・単一コック・単一エンジン駆動ポンプの構成です。この簡潔な設計により整備性が高く、故障リスクを低減しています。ただしシンプルであるがゆえに、各コンポーネントの状態管理がより重要になります。

02燃料タンクの構成と容量

R22は単一タンクを採用しており、タンクは機体前方下部(コックピット前方のフレーム内)に配置されている。容量の数値は口述試験で頻出のため、総容量・使用可能量・使用不能量の3つをセットで覚えておこう。

項目 内容
タンク数 1タンク(単一タンク)
タンク位置 機体前方下部(コックピット前方・フレーム内)
総容量 約76.8L(20.3USガロン)
使用可能量 約72.6L(19.2USガロン)
使用不能量 約4.2L(1.1USガロン)
タンク材質 アルミニウム合金製
給油口 機体左側上部に1箇所
燃料ベント タンク上部にベントチューブ。大気圧との均圧を維持。詰まりは燃料供給不良の原因。
🔑 航続時間の計算:使用可能燃料72.6L ÷ 燃料消費量約24L/h = 約3時間(予備なし)。飛行計画では必ず20分以上の予備燃料を確保すること。VFR飛行でも法規上は目的地到達後30分以上の燃料搭載が求められます。

03燃料供給経路

燃料はタンクから以下の順序でエンジンに届く。各コンポーネントの機能と飛行前確認のポイントをセットで理解しておこう。

コンポーネント 機能・注意点
1 燃料タンク 燃料を貯留。タンク底部にサンプドレンがある。
2 燃料コック(フューエルシャットオフバルブ) コックピット左下に位置。ON/OFFのみ。通常飛行はON。緊急時・エンジン停止時にOFFにする。
3 燃料フィルター(ストレーナー) タンク出口付近に設置。異物・水分を除去。飛行前点検でサンプ採取による水・夾雑物の確認が必須。
4 エンジン駆動燃料ポンプ エンジン回転により駆動。キャブレターへの燃料圧力(0.5〜8psi)を維持。エンジン停止時は作動しない。
5 キャブレター Marvel-Schebler MA-4SPA。燃料と空気を混合してエンジンに供給。フロート室で一定の燃料量を維持。

04燃料の種類と品質管理

使用可能燃料
R22の承認燃料は100LL AVGAS(青色)または100 AVGAS(緑色)です。オクタン価100以上のAVGASを使用します。自動車用ガソリン(MOGAS)は原則として承認されていません。
🙋

学生パイロット

JET-Aを間違えて入れたらどうなるんですか?
レシプロエンジンにJET-Aは絶対禁止だ。JET-Aはレシプロエンジンのキャブレターとは相性が合わず、燃焼特性も全く異なる。給油してしまったら飛行せず直ちに全量抜き取り・整備確認が必要だ。過去に誤給油が原因で重大事故が起きているから、給油時に色と種類を確認することが絶対条件だ。

教官

燃料の種類 特徴・注意点
100LL AVGAS 青色 R22の主要使用燃料。「LL」はLow Lead(低鉛)を意味する。オクタン価100。最も一般的に入手可能。
100 AVGAS 緑色 100LLより鉛含有量が多い旧規格。現在は入手困難。使用は可能。
JET-A(ジェット燃料) 無色〜薄黄 絶対に使用禁止。レシプロエンジンには不適合。エンジン破損・停止の原因。
自動車用ガソリン 各色 原則使用禁止。オクタン価・蒸気圧・添加物が航空機用と異なり、エンジン不調の原因になる。
⚠ 給油前の確認:給油時は燃料の種類・色を必ず確認してください。JET-Aとの誤給油は致命的なエンジン停止につながります。給油後は必ずタンクキャップの締まりを確認し、サンプドレンで水・汚染物質の混入がないことを確認してください。

05燃料残量確認と給油手順

確認方法 内容
燃料計(フューエルゲージ) コックピット内に表示。ただしR22の燃料計は精度が低い場合があるため、目視確認を必ず併用すること。
目視確認(ディップスティック) 飛行前点検で給油口からディップスティックを挿入して残量を目視確認。最も信頼性の高い確認方法。
サンプドレン検査 タンク底部・燃料フィルターのドレンから燃料サンプを採取。水(透明な球状の液体)・夾雑物・色の異常を確認。水があれば繰り返しサンプを採取し除去。
給油時の静電気対策 給油前に機体をアース(接地)すること。静電気による火花を防止。

06燃料系統の異常と対処

異常・症状 考えられる原因 対処
燃料圧力低下・警告灯点灯 燃料ポンプ故障・燃料コックOFF・燃料残量不足 燃料コックON確認・残量確認・速やかに着陸
エンジン出力の不規則な変動 水混入による気化不良・燃料汚染 キャブヒートON確認・着陸して点検
燃料臭・漏れ フィッティングの緩み・タンク・ライン損傷 直ちにエンジン停止・火気厳禁・整備に連絡
燃料計が不安定 燃料計センサーの不具合 目視(ディップスティック)で残量確認。燃料計のみに頼らない。

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07口述試験 Q&A

ここでは口述試験でよく問われる3つの質問を、試験官と受験者の対話形式で解説する。

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試験官

R22の燃料タンクの総容量と使用可能量を答えてください。
R22の燃料タンクは単一タンクで、総容量は約76.8L(20.3USガロン)です。このうち使用可能量は約72.6L(19.2USガロン)で、使用不能量は約4.2L(1.1USガロン)です。燃料消費量は巡航時約24L/hのため、使用可能燃料で約3時間の飛行が可能ですが、飛行計画では必ず予備燃料を確保することが必要です。

受験者

キーワード:総容量76.8L・使用可能量72.6L・使用不能量4.2L・巡航消費約24L/h

👨

試験官

R22の使用可能な燃料の種類を答えてください。また使用してはならない燃料は何ですか?
R22に使用可能な燃料は100LL AVGAS(青色)または100 AVGAS(緑色)です。オクタン価100以上のAVGASが必要です。使用してはならない燃料はJET-A(ジェット燃料)と自動車用ガソリンです。特にJET-Aの誤給油はレシプロエンジンに致命的なダメージを与えエンジン停止につながるため、給油時は燃料の種類と色を必ず確認することが重要です。

受験者

キーワード:使用可:100LL(青)・100(緑) / 使用禁止:JET-A・自動車用ガソリン

👨

試験官

飛行前の燃料サンプ検査の目的と方法を説明してください。
燃料サンプ検査の目的は、燃料タンクおよび燃料フィルターに水・夾雑物・汚染物質が混入していないことを確認することです。タンク底部と燃料フィルターのドレンバルブからサンプを採取します。水が混入している場合は透明な球状の液体として燃料の下層に分離して見えます。水が検出された場合は繰り返しサンプを採取して完全に除去するまで確認を続けます。水が除去されるまで飛行してはなりません。

受験者

キーワード:目的=水・夾雑物の確認・水は透明球状で燃料下層に分離・除去確認まで飛行禁止

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まとめ

  • タンク:単一タンク・前方下部配置。総容量76.8L・使用可能量72.6L・使用不能量4.2L。
  • 供給経路:タンク→燃料コック→フィルター→エンジン駆動ポンプ→キャブレター。
  • 使用燃料:100LL(青)・100(緑)のAVGASのみ。JET-A・自動車用ガソリンは絶対禁止。
  • 残量確認:燃料計+ディップスティック目視の併用。燃料計のみに頼らない。
  • 飛行前サンプ検査:水(透明球状)・夾雑物を確認。除去確認まで飛行禁止。
【免責事項】本記事は口述試験対策を目的とした解説記事です。記載内容は執筆時点の情報に基づいており、法令・制度の詳細は変更される場合があります。実際の飛行および試験準備にあたっては、最新のAIP(航空路誌)・航空法令・所属訓練機関の指示を必ずご確認ください。

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