計器飛行証明とは

航空法規
航空法規

計器飛行証明とは|取得要件・有効期間・業務範囲

✈ 学科・口述試験対策 📖 読了約7分
📋 この記事でわかること
  • 計器飛行証明の定義と法的根拠(法34条)
  • 計器飛行・IFR飛行・計器航法の違い
  • 取得要件(計器飛行40時間以上・うち実機20時間以上)
  • 回転翼では定期運送用でも別途取得が必要な理由
  • 口述試験で問われやすいポイントと模範回答

「計器飛行40時間以上、うち実機20時間以上」——この数値は口述試験の定番だ。さらに回転翼では定期運送用操縦士であっても別途取得が必要という点が飛行機との大きな違いであり、ここも問われやすい。正確に理解しておこう。

✓ この記事が役立つ人
  • 口述・学科試験で計器飛行証明を問われる訓練生
  • 計器飛行証明の取得を目指しているパイロット
  • 法34条・規則65条の内容を整理したい方
⚠ こんな方は先に基礎を
  • 技能証明(操縦士証明)の種類をまだ知らない方
  • IFRとVFRの違いを理解していない方

✈ 「技能証明の種類と業務範囲」を読む →

01計器飛行証明とは

定義(法34条)
計器飛行証明とは、計器飛行および計器飛行方式による飛行を行うために必要な証明です。飛行機以外の定期運送用操縦士および准定期運送用操縦士の資格についての技能証明、または事業用操縦士もしくは自家用操縦士の資格についての技能証明を有する者は、使用する航空機の種類に係る計器飛行証明を受けていなければ、計器飛行等を行ってはなりません。

計器飛行証明は技能証明とは別に取得する証明であり、技能証明書にその旨が記載される形で運用されます。ヘリコプターパイロットにとっては夜間飛行・悪天候での業務・ドクターヘリ・消防ヘリ等への従事に不可欠な証明です。

02計器飛行証明が必要な飛行

計器飛行証明が必要となる飛行は3種類に分類される。いずれも外部視覚情報に依存せず計器のみで飛行する場面であり、その種類と定義を正確に覚えておくことが口述試験対策で重要だ。

飛行の種類 内容
計器飛行 航空機の姿勢・高度・位置・針路の測定を計器にのみ依存して行う飛行。視界が確保できない気象状態(IMC)での飛行が該当する。
計器飛行方式(IFR)による飛行 航空交通管制機関の指示に常時従って行う飛行の方式。飛行計画の提出・管制承認の取得・位置通報など多くの義務を伴う。
計器航法による飛行 地上物標を利用して位置・針路を知ることができる場合においても、計器のみに依存して行う飛行で110kmまたは30分を超えるもの。
🔑 ヘリコプターへの影響:計器飛行証明を持たない事業用操縦士は、VMC(有視界気象状態)での飛行のみ従事できます。ドクターヘリ・消防ヘリ・夜間救急搬送など悪天候・夜間での業務に就くには計器飛行証明が実質的に必要です。

03取得要件

計器飛行証明の取得には、所定の飛行経験と学科・実地試験の合格が必要です。

要件項目 内容
前提条件 有効な技能証明(事業用・自家用・定期運送用・准定期運送用操縦士)を保有していること。
計器飛行時間 計器飛行(実機またはシミュレーター)40時間以上。うち実機での計器飛行20時間以上。
計器による野外飛行 計器による野外飛行(クロスカントリー)を含むこと。
学科試験科目 航空工学・航空気象・空中航法・航空通信・航空法規(計器飛行に関する内容)
実地試験 計器アプローチ・ホールディング・計器による離陸・緊急操作等。審査官による審査。
身体検査 有効な航空身体検査証明(第一種または第二種)を保有していること。

04計器飛行証明の記載方法

技能証明書への記載(規則65条)
計器飛行証明は、その者の有する技能証明書にその旨を記載することによって行われます。別途独立した証明書が発行されるのではなく、技能証明書の記載事項として証明されます。
項目 内容
記載形式 技能証明書の限定欄または付記欄に「計器飛行証明」として記載される。
有効期間 計器飛行証明自体に独立した有効期間はなく、技能証明と身体検査証明が有効である限り有効。ただし最近の計器飛行経験の維持が必要(定期審査・特定操縦技能審査)。
航空機種類との関係 技能証明の限定(等級・型式)に対応した計器飛行証明となる。例:回転翼航空機の技能証明に対する計器飛行証明。

05計器飛行証明と技能証明の関係

飛行機の定期運送用操縦士は業務範囲に計器飛行が内包されるが、回転翼(ヘリコプター)は飛行機と異なり定期運送用操縦士であっても別途計器飛行証明の取得が必要だ。この違いは試験で問われやすい。

技能証明の種類 計器飛行証明の要否 備考
定期運送用操縦士(飛行機) 不要(証明内包) 定期運送用の業務範囲に計器飛行が含まれる
定期運送用操縦士(回転翼) 別途必要 飛行機以外は別途計器飛行証明が必要
事業用操縦士(回転翼) 別途必要 IFR飛行・計器飛行を行う場合は必須
自家用操縦士(回転翼) 別途必要 自家用でもIFR飛行を行う場合は必要
准定期運送用操縦士 別途必要 飛行機以外の場合
⚠ 計器飛行証明なしでの計器飛行は航空法違反:計器飛行証明を受けていない操縦士が計器飛行・計器飛行方式による飛行を行うことは航空法違反となり、罰則の対象となります。また技能証明の効力停止・取消し処分につながる可能性があります。

ICAO英語・リスニング強化に
スタディサプリENGLISH
スキマ時間で学べる × リスニング特化カリキュラム × 英語資格試験対策にも対応
形式
アプリ学習
強み
リスニング
対応
英語資格OK

スタディサプリの無料体験を見てみる →

※クリックするとスタディサプリ公式サイトへ移動します

🛒 パイロット訓練に役立つ用品

Flight Gear Rotating iPad Kneeboard(回転式iPadニーボード)

価格:3,900円
※価格は変動する場合があります

Sporty’s Classicニーボード(VFR/IFR両方)

価格:2,900円
※価格は変動する場合があります

06口述試験 Q&A

ここでは口述試験でよく問われる3つの質問を、試験官と受験者の対話形式で解説する。

👨

試験官

計器飛行証明とは何ですか?どのような飛行に必要ですか?
計器飛行証明とは、計器飛行および計器飛行方式による飛行を行うために必要な証明です(法34条)。計器飛行とは航空機の姿勢・高度・位置・針路の測定を計器にのみ依存して行う飛行をいいます。計器飛行方式(IFR)とは航空交通管制機関の指示に常時従って行う飛行の方式です。回転翼航空機の操縦士の場合、飛行機と異なり定期運送用操縦士であっても別途計器飛行証明の取得が必要です。

受験者

キーワード:計器飛行・IFR飛行に必要・回転翼は定期運送用でも別途取得必要・技能証明書に記載される形で証明

👨

試験官

計器飛行証明の取得に必要な計器飛行時間を答えてください。
計器飛行証明の取得には、計器飛行(実機またはシミュレーター)40時間以上が必要で、うち実機での計器飛行20時間以上が必要です。また計器による野外飛行を含むことが要件とされています。これに加えて学科試験および実地試験(計器アプローチ・ホールディング等)に合格する必要があります。

受験者

キーワード:計器飛行40時間以上(うち実機20時間以上)+学科・実地試験合格

👨

試験官

計器飛行証明はどのような形で交付されますか?
計器飛行証明は独立した証明書として発行されるのではなく、その者が有する技能証明書にその旨を記載することによって行われます(規則65条)。つまり技能証明書の記載事項として計器飛行証明が確認できる形となっています。計器飛行証明自体に独立した有効期間はなく、技能証明と身体検査証明が有効である限り有効です。

受験者

キーワード:独立した証明書ではなく技能証明書に記載される形・独立した有効期間なし

航空英語能力証明・ICAO英語の実力を確認
CASEC(英語コミュニケーション能力判定テスト)
オンラインで受験可能 × スコアで英語力を客観的に確認 × ICAO英語対策の実力チェックに
形式
オンライン受験
目的
英語力の確認
対応
ICAO英語OK

CASECで英語力をチェックする →

※クリックするとCASEC公式サイトへ移動します

まとめ

  • 計器飛行証明:計器飛行・IFR飛行を行うために必要な証明(法34条)。
  • 回転翼航空機は定期運送用操縦士であっても別途計器飛行証明の取得が必要。
  • 取得要件:計器飛行40時間以上(うち実機20時間以上)+学科・実地試験合格。
  • 技能証明書に記載される形で証明。独立した有効期間なし。
  • ドクターヘリ・消防ヘリ等の悪天候・夜間業務には実質的に必須の証明。
【免責事項】本記事は口述試験対策を目的とした解説記事です。記載内容は執筆時点の情報に基づいており、法令・制度の詳細は変更される場合があります。実際の飛行および試験準備にあたっては、最新のAIP(航空路誌)・航空法令・所属訓練機関の指示を必ずご確認ください。
タイトルとURLをコピーしました